週間為替展望:ポンドは利上げ期待で下支え、加ドルはBOC据え置き織り込みと通商リスクで揺れる
ニュース概要
8月31日週の為替展望です。ポンドは独自材料が乏しいなか、利上げ期待の残りが下支え要因となっています。加ドルは市場が来週のカナダ中銀(BOC)による政策金利据え置きを織り込んでおり、米国との通商リスクへの警戒感が続いています。予想レンジはポンド円が214.50-218.50円、加ドル円が113.50-116.50円と示されています。
ポンドの見通し
英国では来週に主要な経済指標が少なく、ポンドはイングランド銀行(BOE)の金融政策見通しへの思惑と外部環境に左右される展開が見込まれます。7月の消費者物価指数(CPI)は前年比で2.9%と6月の2.6%から上昇しました。7月のBOE会合では政策金利を3.75%に据え置く決定が6対3の賛否で行われたものの、3人が利上げを主張しました。
英景気は大きく崩れておらず、インフレ率の高止まりからBOEが早期に利下げに動く可能性は低いとされています。年内に利上げが残るとの期待が、ポンドの下値を支える要因になっています。材料が乏しい来週は英長期金利や米金利、原油価格などを見ながら方向を探る展開が想定されます。原油高が強まれば英金利の上昇を通じてポンドを支える可能性があり、一方で金利上昇が景気懸念を強めれば上値は抑えられるとの見方が示されています。
加ドルの見通し
加ドルはカナダ中銀(BOC)の政策金利発表が最大の焦点です。市場では政策金利の据え置きが基本線となっているとされます。4-6月期の実質GDPが年率で3%台半ばとなる可能性や、7月のCPIが前年比で3.0%に上昇したことなどを踏まえ、景気と物価の双方が強ければ中銀の緩和に動く必要性は後退するとの見方が示されています。そのため、9月会合では政策金利自体よりも中銀の景気・物価認識が加ドルの方向を左右すると見られます。
また、米国との通商摩擦が大きな懸念材料となっています。トランプ米政権は約200億ドル相当のカナダ製品に対し50%の追加関税を発動し、対象はカナダの対米輸出の約5%強に当たるとされています。経済全体への直接的な影響は限定的とされる一方で、通商関係の悪化が今後の企業投資や雇用に波及する懸念が示されています。トランプ米大統領はさらに、カナダからの自動車・トラック・自動車部品について2027年1月から50%へ引き上げる可能性を示しており、通商問題が一段と深刻化するリスクも残ると指摘されています。
