USD/JPYと「私は今やハウスだ」トレード
USD/JPYと「私は今やハウスだ」トレード
米財務長官スコット・ベッセントが昨晩示した発言は繰り返す価値がある。テキサスのSouthern Methodist Universityでのイベントで、ベッセントは次のように述べた。
「私は今やハウスだ。だから我々が日本円に介入する際、私は日本側、日銀が何をするか、日本の政策当局が何をするかについてかなりよく把握している。逆張りしたければどうぞ」
またベッセントは「人々が『財務長官がリスクを取っている』と言うたびに…それが私の夢だ。私は非対称的な情報を持っている」とも述べた。
この発言は多くの疑問を提起する。まず思い浮かぶのは誰が日銀を動かしているのかという点だ。FRBが主張するような『独立した』中央銀行ではないのか、あるいは9人から成る理事会があり、通常は投票で決まるがまだ会合していないのか。
あるいはベッセントは、GPIF(日本の巨大な年金運用機関)で何が起きているかについて何かを把握しているのかもしれない。GPIFは8月21日に異例の会合を開き、保有配分を国内債券にシフトする可能性があるという憶測がある。それは円への資金流入となり、日本の利回りを押し下げ、通貨を保有する魅力を低下させる可能性がある。
私に最も印象的なのは自己顕示だ。市場の多くはベッセントが原油市場で原油価格を押し下げるために動いてきたと強く疑っており、これまでは比較的成功してきた。今や彼はFXや債券にも手を出し、市場が反対するかどうかをあおっている。
これは金融で最も危険なゲームであり、『ソロスの英国中央銀行打倒』トレードの背後にいたと主張する人物が、政府の軍事力が市場を出し抜けると考えるのは皮肉である。かつてヘッジファンドマネージャーとして市場に2度屈したベッセントは、勝つにはより多くの軍事力が必要だと考えているように見える。
