ウォーラー発言で9月利上げ確率が数分で約12ポイント下落した仕組み
FRB理事のChristopher Wallerが9月の利上げの正当性に異議を唱えた際、市場が織り込む当該利上げの確率は単に弱まっただけではありません。市場の示す確率は数分のうちに約67%から約54.6%へとおよそ12ポイント低下しました。
その数値が何を示すか
この急速に動いた単一の数値は、多くの報道の「トレーダーは今や54%の確率と見ている」といった見出しの根拠になっています。重要なのは、それが世論調査や予測ではなく「価格」であるという点です。
数値の算出元(価格の仕組み)
該当の指標は30日物のFed Funds futures契約の取引価格から構築されています。これらの契約は、当該月の平均的なfederal funds rateについて市場が期待する水準を反映する形で、100から期待金利を引いた値で価格付けされます。たとえば、契約が95.67で取引されている場合、市場はその期間の平均金利を4.33%と織り込んでいることになります。
モデルはこの示唆される金利をFRBの現在のターゲットレンジや実効金利と比較し、各FOMC会合ごとにどの程度の利上げ、据え置き、利下げが織り込まれているかを算出して、それぞれのシナリオに確率を配分します。
Waller発言が即座に影響した理由
Wallerが発言したとき、トレーダーはアンケートに回答したわけではありません。彼の発言に基づきFed Funds futuresを売買し、その取引がリアルタイムで契約価格を再評価しました。この価格変動が指標に反映され、短時間で確率に大幅な変化が生じたのです。
