キャリートレード巻き戻しを警戒、インプライド・ボラの急反転を指摘
ニュース概要
低金利通貨を借り入れ高金利通貨や高リターン資産に投資するキャリートレードは、平常時に安定的なスワップ益を生む一方、市場が悪化するとポジションの巻き戻しが急激なショック安を引き起こす。本レポートでは過去の代表的な巻き戻し局面を検証し、本格的な急落が始まる直前に共通して点灯していた「3つの警戒サイン」を紹介している。
キャリートレードが崩れるメカニズム
報告は、平常時(低ボラティリティ期)とショック発生時(高ボラティリティ期)に分けてメカニズムを説明している。平常時は為替変動が小さくスワップ益が蓄積し、投資家心理が強気となりレバレッジが積み上がる。ショック発生時には些細な材料で為替レートが反落し、短期間で蓄積したスワップ益が失われる。含み損の急拡大により証拠金維持率が限界に達すると強制ロスカットが発動し、その連鎖が相場をさらに押し下げることがあると指摘している。
警戒サイン(1)インプライド・ボラティリティの急反転
報告はまず、為替オプションのインプライド・ボラティリティ(1か月物/3か月物)やVIX指数に注目している。為替レートが高値圏にあるにもかかわらず、ボラティリティ指標が過去最低水準からジリジリと切り上がり始めることが特徴で、その背景として機関投資家が下落に備えてプット・オプションの買い越しを急増させる点を挙げている。歴史的低水準から短期で急伸する局面が警戒タイミングとされる。
過去の局面と注目通貨
報告はリーマン・ショック、チャイナ・ショック、近年の急激な円高修正局面などを検証している。また、個人投資家からの関心が高いメキシコペソ、南アフリカランド、トルコリラの3大新興国通貨について、リスク管理戦略を提示している。
